ベオグラードの空港からバスで市内の宿にたどり着くまで

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こんにちは!今回も引き続き、ロシア人の夫との初の海外旅行の模様をお届けしていきます。

旅行出発時点からビザの問題で心が休まらない今回の旅(詳細は前回の記事にて)。無事にセルビアの首都ベオグラードに到着でき、ひとまずホッとするが、ここからホステルまで到着できるかがまた問題だ。

ニコラ・テスラ空港から市内までのバスに乗る

予約済みのホステルは旧市街(Stari grad)にあり、一応地図では確認しているのだが、果たしてバスを乗り継いで到着できるのかどうか。

 

ニコラ・テスラ空港からは、街の中心にあるスラヴィア広場(以下の地図を参照)までのバス(A1)があるということで、まずは空港ビルの外に出てA1と書いてあるバスに乗り込む。すでにスーツケースを持った人たちがたくさん乗っており、運転手さんが少しするとお金を徴収に。

A1バスは一人当たり300ディナール。タクシーだと街の中心まで2000ディナールはかかるようなので、300ディナールという値段はかなりありがたい。

※セルビアの通貨は2014年現在ディナールで、100ディナール=120円くらい。国際キャッシュカードを持っていれば空港にあるATMで現地通貨を引き出すことができる。もちろん両替も空港にある。空港について入国したら、まず現地通貨を用意しておきましょう。

 

 ちなみにスラヴィア広場(Trg Slavija)の雰囲気と場所はこんな感じ↓スラヴィア広場、ベオグラード

広場とか言っても、公園のようなところではなく、バスや車、トラムがガンガンと行き交うおーきなロータリーのような場所だ。目印になるのは大きなマックカフェがあることくらい?(写真外)

 

 

さて、バスに乗り込んだはいいものの、スラヴィア広場まで行っていいのか、途中の鉄道駅あたり降りたらいいのか、そのあとどうやってホステルまでいけるのかは未だ不明。。

 

疲れが溜まっていたのと、色々とあった後で「もう後はどうにかなるか」という恍惚とした気分になっていたのだが、夫が目の前に立っている女性に英語で聞いてみろというので、「すみませんが・・・」と言って尋ねてみた。

 

すると、お姉さんはニコッとして、ペラペラな英語でまずはスラヴィア広場まで行って、そこからたくさんバスが出ているから乗り換えたらいいと説明してくれた。

 

サンキューとお礼を言ったものの、じゃあ何番バスに乗ってどこまで行ったらいいのかということまでは何だか聞けず、とりあえずスラヴィア広場で降りてまた誰かに聞くか、という感じでバスから下車。

 

するとさっきのお姉さんが、「ちょっと、まだなにも説明してないから待って!」といって、さらにそこからのバスの乗り方を教えてくれる。

「あそこから出ているバスならなんでもいいから乗って、レスプーブリカ広場で降りればそこから歩きでいける」と。

 

「ちなみに、あなたちのようなスーツケースを持った外国人を見てバス料金を取ろうとする人なんて誰もいないから安心して乗ってね」

などという、驚くようなアドバイスもついでにいただく。

 

このお姉さんの親切さと英語の堪能さに、早くも「セルビア人ブラボ~」と思い始める。

 

が、このアドバイスに安心しきって、ローカルバスの乗り方をよく確認せずに乗車した私たちにはとんでもないお仕置きが待っていた。

 ベオグラードのバス

ベオグラードで早くも警察沙汰?

なんと、こんな時に限ってバス運賃の支払いをチェックする係員が二人乗っていたのだ。あとから考えてみれば、こういう係員を見たのはあの時が最初で最後だったので、本当にタイミングが悪かったとしかいいようがない。

 

※ベオグラードのバスの乗り方についてはまた別の時にまとめようと思うが、バスの運賃はあらかじめキオスクで購入したバスカードを、乗車時に入り口付近の読み取り機械にかざすことで支払いが完了する。が、実際にはこの運賃を払わずに乗る人が結構いるらしく、そういう人たちを取り締まるために時々係員が乗り込んできてチェックを始めるのだ。

 

私たちにも当然近づいてきて、「あなたたち、支払いは?」というような質問をセルビア語でしてきた。

「まだ払っていません。」と何とか身振り手振り、ロシア語英語で伝えると、なんだか係員の顔が険しくなる。

 

 

雲行き怪しい。。またしても心臓がバクバクし始める。

 

係員は二人で話し合い、そして、「一人当たり2000ディナールを支払え」と要求してきた。

 

なんだその法外な値段は~~!!?

と心で叫びつつも、これは罰金ということなんだろうというのは何となくわかった。

 

夫はそれが罰金だと分からなかったようで、「なんでそんなに運賃が高いのか?」とロシア語で反論。

※セルビア語とロシア語は同じスラブ語系なので何となくは通じるのだが、何となくしか分かり合えないのが返って逆効果だったかも。。

 

旅の最初からそんなお金を払うなんて・・・と思い、また旅行者を哀れんでくれないだろうかとの期待もあって、お金を差し出すのを渋っていると、ポリスとか言って警察を呼ぼうとしているのが分かる。

 

4000ディナールも空しく出ていくなんて!!

と思いながら、2000ディナールを差出し、これで免除してくれないかな(←我ながら考えがセコイ)と思ったら

 

「あとの2000ディナールは?」と厳しい顔で問い詰められる。。。

 

 

「もうこれでおしまいだ・・・」

としょんぼりしたその時!!

 

 

 

なんとロシア語のの分かる女の子が近くにいて、係員がその子に通訳をするようにと頼んだのだ。

 

私たちはすかさず、「支払いをしようと思ったけど乗車してすぐにあなたたちが近づいてきて支払う間もなかった。」と意図的に違反したわけではないことをアピール。

 

結局終点(ステューデントパーク)で全員降り、バス停で話し合いをした結果、驚いたことに女性係員は2000ディナールを返してくれ、キオスクでチケットを購入するようにということを念を押して去って行った。

 

ロシア語の分かる女の子は、どうやって買ったらいいか、そして終点のバス停からどうやってホステルまで行ったらいいか(幸い、ホステルから一番近いバス停だった)を教えてくれた。

 

本当に、よかった・・・涙

 

ホステルに到着すると、フレンドリーなお兄さんが迎えてくれ、ホッと心も落ち着き、ナントかここまで来れたことを嬉しく思いつつ、とても快適なベッドに吸い込まれるようにして眠りに落ちた

 

バスでは色々あったが、結局お金も返してくれたし、助けてくれる人たちもいて、見知らぬ人たちの親切さに心が癒された。しかしこれを教訓に、セルビアのバスには気を付けようと肝に銘じたのだった。皆さんもベオグラードに行くことがあればまずはキオスクでバスチケットを買いましょう。

※バスの運転手からも実は購入できるのだが、運賃が2倍になるためオススメできない。ちなみに2014年末の時点でバスは一回の乗車あたり73ディナール(約88円)。