アルバニアの海沿いの街ドゥラスはシーフードのイタリアンが格安&めちゃ旨な穴場スポットだった

  • 投稿カテゴリー:セルビアの生活
  • 投稿の最終変更日:2023年1月2日
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この夏の終わりに、セルビアの隣国の隣国、アルバニアのドゥラス(Durres)という場所に行ってきました。セルビアとアルバニアは歴史的、民族的な背景からあまり関係が良くなく、セルビア人で夏の休暇にアルバニアの海に行くなんて言う人はほぼいません。他のヨーロッパ人と変わらず海好きなセルビア人ですが、ギリシャに行く人たちが70%くらい、そのほかの人たちはモンテネグロ、トルコ、クロアチアなどに足を運びます。

そういう環境に住んでいるので、去年くらいまでは「アルバニアに旅行する」なんて考えたこともなかったのですが、セルビアに住む知り合いのロシア人家族の一言で一気にその考えが変わりました。

彼らはセルビアナンバーの車でアルバニアに行き、何の問題もなく旅行を満喫して帰ってきたとのこと。人々はとてもフレンドリーで、治安も悪くないし、海鮮が安くて美味しい、海がきれいなどなど、まさに「べた褒め」

その話を聞いてから、何となく「アルバニア」という場所が気になり始めたのか、ほかのロシア人もアルバニアに旅行に行ってすごくよかったと言っているらしい話が色々聞こえてくるようになりました。

本当はモンテネグロの海沿いにも行きたかったのですが、シーズン中のモンテネグロの海岸沿いは宿が高いし、モンテネグロの人は自分たちではあまりシーフードを食べる国民ではないせいか、モンテネグロにいってシーフードがおいしかったとかいう話もあまり聞こえてきません。(実際は美味しいのかもしれませんが)

内陸国かつ肉好き魚嫌いが多いセルビアで、新鮮でおいしいシーフードに飢えていた私は、アルバニアの海にどうしても行きたくなっていました。

 

遠かった…でも美味しかった!

しかし、アルバニアは遠かった…。詳細は別の記事に書こうと思いますが、予定していたマケドニア経由で(マケドニアで一泊して)アルバニアに行くという計画がダメになり、モンテネグロを通ってノンストップでアルバニアに行くことになったのが「遠かった」「疲れる長旅だった」と感じた大きな原因です。

夜の23時にセルビア、ベオグラードを出発して、モンテネグロの首都ポトゴーリツァについたのが朝の9時。夜行バスですが、日本のようなラグジャリーな夜行バスではなく、普通に座っていく長距離バス。しかも満員御礼で足を延ばす場所もろくにない、まさにエコノミー症候群の一歩手前くらいの状態でモンテネグロにつきました。

バスステーションでドゥラス行きのバスのチケットを頼むと、午後1時に出発とのこと。バス乗り場に隣接するカフェで時間をつぶすこと4時間。

ようやくアルバニアに向けて出発、ドゥラスまで直通のバスかと思ったら、アルバニアに入ってすぐごろに別の長距離バスに乗り換えさせられ、さらにアルバニアの首都ティラナで小さなミニバンに乗り換え…。宿についたのは18時ごろでした。

以下が、今回通ったルートです。およそ620キロの道のり。
地理的にはこんなに近いのに1日半の旅…。1日半あったら、ベオグラードから日本の実家まで帰れるよ…と思ってしまった。

しかし、ドゥラスのシーフードは、期待を裏切りませんでした。そんな長旅をしてでも「来た甲斐があった!」と思えるおいしさと安さ!

 

ドゥラスでイタリアンが美味しい訳は…

地図を見ていただくと分かりやすいですが、アルバニアはアドリア海をはさんでイタリアの対岸にあります。そして実はこのドゥラスという町は、イタリアのバーリという町と船でつながっています

そのため、結構イタリアからもドゥラスを訪れる人が多い模様。アルバニア自体はセルビアと比べても「貧しい国だな」と思ってしまう雰囲気が至る所に見られますが、ドゥラスの特に船着き場から中心地あたりは、おしゃれなカフェやレストランもありました。(以下の写真は町中の様子)

ドゥラスの海岸は広くて、砂地、海の水もきれいで浅瀬がけっこう続くので、「子供連れの観光客にぴったりな」という感じの場所です。ありとあらゆるヨーロッパの言葉が聞こえてきました。(9月に入ってオフシーズンだというのに人が多い…)

 

そんなドゥラスですが、イタリアとつながっていて、イタリアからの訪問客もいるからこそ、イタリアンレストランが至る所にあり、もちろん海沿いの街ですから、毎日新鮮な魚介類が獲れるわけで、美味しいシーフードのイタリアンが食べれる!ということです。

もちろん、シーフード以外のピザなどもとても良かったです。また、露天のアイスクリーム屋さんもそこら中にありますが、味も本格的で、こういうところにもイタリアの影響があるのかな~などと思いました。

ちなみに、アルバニア料理はどうなのか…というと、「ブレク」という、薄い生地が何層にもなった中にチーズやお肉、ホウレンソウが入ったパイっぽい感じの食べ物は本場だなという感じで、美味しかったです。(ファストフードのお店でも、どこでも売ってます)

でも幾つかのアルバニア料理のレストランで食べたのは、日本人にはどうかなぁ…という感じでした。夫はシチューみたいなのを頼んでおいしいと言っていましたが、私は同じ値段を払うならイタリア料理のほうがいいなと思った次第です。でもレストランによりけりだと思うので、アルバニアに行く機会があったら一度挑戦してみてもいいと思います。

 

ドゥラスのおすすめイタリアンレストランBEST3

滞在中にいろいろ行った中で、今でも記憶に残る料理を提供してくれた3つのレストランをご紹介します。

Restaurant Piazza

公式サイト:http://www.restorantpiazza.com/

観光客でにぎわう海岸沿いではなく、船着き場に近く、街の中心地に位置するレストラン。ウェイターさんにもイタリア人がおり、レストラン内の雰囲気、サービスともに洗練された感じです。一見「値段高めのレストランなのではないか…」と不安になった私たちですが(笑)、いたって良心的な価格です。日本のファミレスと同じくらいの予算でおなか一杯になるくらい食べれると思います。

軽めの昼食ということで、私たちが頼んだのは、魚のスープとボンゴレビアンコ。一見するとなんてことないポタージュスープですが、スープは魚の旨味がぎゅっと詰まっていて、全く魚臭くなく、最高の味!でした。

ボンゴレの味も絶妙で、久しぶりのアサリ!!とにかく幸せな気持ちになる味です。長らくシーフードを食べていなかった私は、「新鮮な魚介を使うとこんなにおいしい味になるのか…」と改めて感心してしまいました。

ドゥラスにもし行く機会があったらこのレストランには絶対に行ってほしい、おすすめNo1の場所です。場所は、ドゥラスの中心地から南側へ、海沿いに出たあたりにあります。

 

Bar Restarurant Spiranca

シーフードリゾットが激ウマだったレストラン。ちゃんと「リゾット米」が使われていて、ほんの少し芯が残りながら、固くない絶妙な噛み応え、そしてシーフードのブイヨンスープとの味わいが素晴らしいリゾットでした。私の父は釣りの趣味が高じて、釣ってきた魚でイタリア料理を作ることにはまってしまい、現在はお客さんを呼んではかなり本格的なイタリア料理を作ってふるまっているような人なのですが、このリゾットは父親にも味見してもらいたいと思えるくらい良い一品でした。

しかも、超リーズナブルプライス。リゾットやパスタは500円前後で注文できます。食べるのに夢中になって写真を撮るのを忘れてしまった…。

場所は、ドゥラスの海岸と並行する大通りに位置しています。

 

Queen Pizzeria

滞在中、3回も足を運んだレストラン。Google mapのレビューを見ると、ピザが美味しいレストランという感じですが、ピザは評価通り、ピザ以外も色々美味しかったです。

白身魚の丸焼きとか、つまみのイカフライとか…。普段から海鮮に囲まれている日本人ならば、「まぁこんなものか」くらいかもしれませんが、セルビアではどう頑張っても、鮮度が落ちてそこまで美味しいものが食べれないので、私としては大満足でした。

サラダからパスタ、ピザまで、どれもボリュームたっぷり。リーズナブルな価格。二人でおなかいっぱいになるサイズのピザが800円くらいで食べれます。(ピザはどう頑張っても食べきれなかったので残りをテイクアウトしました。)

場所はドゥラスの海岸のちょうど真ん中あたり、海岸に並行する大通り沿いにあります。

 

番外編:イタリアンではないが…ドゥラスで寿司が食べれると人気のレストランGusto di mare

アルバニアで寿司が食べれる!!?と驚きましたが、かなりの高評価だったので、行ってみました。さすがに純日本の寿司という感じではなく、写真のような、サーモンとチーズの巻きだったり、ウナギの巻き寿司にはパン粉がちりばめられていたり…と、ヨーロッパ人のテイストに合わせた寿司なっていますが、やはりネタが新鮮なだけあって良い味でした。

パン粉がのった寿司は初めて食べましたが意外と触感もよくて、いけます。価格はこのボリュームで1600円とちょい高めですが、満足度は★5つ。おそらくですが、季節やその時に取れる魚によって出てくるものが違うのではないかと思います。

場所は、一番最初に紹介したRestaurant Piazzaからさらに西側に向かって海沿いを歩いて行ったところにあります。たくさんレストランが並んでいる中の一つです。

 

アルバニアというと、なんだか物騒なイメージがあるかもしれませんが、人々はとても親切で、宿やレストランでのスタッフの対応もどこも気持ちの良いものでした。海や街自体は、さほど写真映えするような場所ではありませんが、アルバニアの南部の海岸沿い、ギリシャにほぼ近いあたりはもっと風光明媚だと聞いています。

セルビアからは近いようで本当に遠かったので、またいつ行くか…という感じですが。。日本からわざわざアルバニアまで、そしてドゥラスまで足を運ぶ機会があったら、ぜひおすすめのレストランで美味しい料理を楽しんでください。