こんにちは!今日は先月友人たちと休暇で行ってきたカルカラリンスクでのキノコ狩りについて一記事書こうと思います。
関連するロシア語も紹介していきますのでロシア語の勉強のコーヒーブレイクにもどうぞ^^
意外とナチュラル派?健康志向なロシア人
ロシア人についての日本人のイメージといえば、「ロシア帽をかぶり、ウォッカに酔う白人のおじさん」っていう感じかもしれませんが、実は食べ物に関しては非常~~にナチュラル(Натуральное ナトゥラーリノエ)なものを好む人が多いです。
「ソ連時代は食べ物の種類こそ少なかったけれど、すべて添加物なしのナチュラルなものだった。それが今は種類は多くなってもどれも化学調味料や保存料の入ったものばかり・・・」とロシア人のおばちゃんたちは口々に言っています。
ちなみに、主人の話によると、ロシアでの食料品添加物や食品の品質チェックに関しては、ヨーロッパやアメリカと比べてもかなり厳しいのだとか。(主人は「世界一厳しい」と言っていましたが、そこまで豪語していいかは疑問^^;)
でも実際、夏場はダーチャ(Дача)と呼ばれる小屋つきの畑に行って、せっせと野菜作りに励み、収穫を迎えたら冬場に向けて野菜の塩漬けや、果物のジャム作りに励むロシア人のおじちゃんおばちゃんたちはたくさんいるのです。そして、そういう農薬のない生野菜や添加物の入っていない保存食品は自家製食品(Домашние продукты ダマーシニエ プラドゥクティ) として地元の人にも非常に愛されています。
日本人的な視点から見ると、パンに厚さ5ミリ以上のバターを塗って、紅茶にスプーン3杯の砂糖を入れるのが当たり前のロシア人は、健康を気にしているんだかいないんだか、微妙なところですが。
そんな「健康志向」なロシア人の夏の楽しみのひとつといえば、森や山に出かけてキノコ狩りやベリー採集をするというもの。この夏は私も初めて友人たちに混ざってキノコ狩りをしてきました。
カザフスタン中部の保養地Каркаралинскカルカラリンスク
私が現在住んでいるカザフスタン中部といえば、特に山もなく、街からちょっと出るだけで広大なステップ地帯が広がっているようなところですが、実は車で3時間ほど走れば、森林浴ができる保養地が幾つかあるんです。その一つがКаркаралинскカルカラリンスク。
地図で見てもあまりよくわかりませんかね^^;
やはり乾燥地帯なだけあって、日本のような森林のしっとりした空気というほどではありませんが、それでも久々に良い空気を吸ってるな~と美味しい空気が味わえる気持ちの良い場所でした。
キノコ(Грибы グリブィ)は通常、雨が降った直後から数日間が最もよく採集できる時期で、今回は雨から1週間後、しかも連日35度以上の日が続いていたため、キノコを見つける難易度は高めのようでした。
それでも、人があまり通らず、直射日光があまり入らない比較的急な崖地帯では、「ウッホッホ!!」とニヤニヤしてしまうくらいたくさんキノコがみつかりましたよ^^ キノコとラズベリーの採集に追われてあまりいい写真が撮れませんでしたが幾つか載せておきます。
カルカラリンスクの森。見た目も日本の森と違ってカラッとした感じなのがわかるかと思います。おかげで怖い虫とかも少なくて助かった^^;
ちょっとピンボケで申し訳ないですが、ロシア人が一番好きなキノコはこういう地中に埋もれているタイプ。タケノコと同じように、枯葉の地面をよ~く観察してちょっと盛り上がっているところをかき分けて見つける感じです。一度ハマるとなかなかやめられません笑
登頂すると、小さな湖があります。山の頂上のくぼみに溜まった水が湖になったみたいな感じ。
山自体はそれほど高くなく、頂上までは800mくらい。みんなでのんびり登頂&下山。
もちろん、こういう危ない毒キノコ(ядовитые грибы イドヴィーティエ グリブィ)もあります笑
山を散策していると、野生のラズベリー(малина マリーナ)や野イチゴ(земляника ゼムリニーカ)などを見かけます。口がさみしくならないのもありがたい^^ もう少しシーズンが早ければしっかり集めて家でジャムが出来たところなのですが、時期がちょっとずれてしまい集めて持って帰れるほどはありませんでした。残念・・・
ちいさなトカゲ(Ящерица ヤーシェリッツァ)を捕獲(友人が)!トカゲ好きなくせに虫・小動物全般苦手で一度も手に取ったことがなかったのですが、今回初めて手に乗せてもらい、大興奮でしたw
こういう岩肌の見える地形もよくあります。
岩と岩の間にできた自然のトンネル
この写真だけ見たら中南米あたりをイメージしそう?(ディズニーシーのロストリバーデルタのイメージで・・・)
というわけで、カルカラリンスクのご紹介でした。
が、ここでは終わりません!なぜかというと
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キノコ採集後には大変な後始末が待っていた
さんざん集めまくって家に到着し、ふと我に返って気が付けば、土や枯葉にまみれたキノコの山・・・家じゅうキノコの香りがプンプンなのはまだいいとして、スーパーの袋にして5袋分めいっぱい詰めて帰ってきたキノコを洗って調理するという壮大な作業が待っていたのです。。
誰も言ってくれなかったけど、これ、本当に面倒くさくって大変な作業。。土の上に生えているキノコならまだしも、集めてきたキノコは主に土に埋もれるタイプのキノコ。取りあえず帰ってきた日の夜に旦那のママと二人で洗ってみたものの、先が見えぬこの作業。旅疲れも重なって気分は重くなる一方・・・
結局一袋分洗ったところで「もう二度とキノコ狩りはしないわ!休暇が休暇にならないじゃない。」とママが宣言。同意しつつも「今回集めたキノコはどうなるんじゃ~><」と心で叫びながらひとまず就寝。
翌日、旦那様のママは自宅へと帰っていき、残された旦那と私でキノコ洗いが開始されました。
昨晩水につけておいたバケツいっぱいの泥つきキノコを作業開始。
たわしと歯ブラシでひたすら表面と裏のヒダヒダの部分を黙々と洗う作業の繰り返し。。。
「やっぱ、これ大変だよね。集めるのはいいけどさ~」などと愚痴をこぼしながら作業していたところ。。。
が、ここで意外な展開が!!
主人はこの作業が気に入った様子で、「なかなか二人でこうやって一緒に作業するのも楽しいね♪」などといいながら張り切ってくれたのです。
私の予想ではママと同様、主人もしびれを切らして「もう二度とやらない」などとぶーぶー言い出すのではないか、と予想していたのですが・・・
そういえば主人は大のキノコ好き。やっぱり好きなもののためには苦労もいとわないんですね。
いやいや、本当に良かった。。。
おかげで、美しいキノコが次々とテーブルにお目見えし、一部は塩漬けに。一部は煮沸して即調理に使えるようになりました!
これは、塩漬けにせず食べる用のきのこ。
結局虫などに食われたキノコは破棄して、きれいに残ったのはこれくらいですが、それでもこの冬に食べるには十分な量の塩漬けができます。左にあるのは塩漬け用にロシア人が必ず使うディルの花やラズベリーの葉。
鍋いっぱいにキノコを入れ、塩と少量の酢、そして味付け用のハーブ類とロシア版わさび「フレン」(Хрен)を加えて、煮立たないように気を付けながら40分火を入れます。保存用の瓶に詰めて出来上がり!
まだ塩漬けの味見はしていませんが、塩漬けにしなかったキノコはパスタにしたり、ジャガイモと炒めたりして味わいました。味はエリンギとまいたけの味を足して二で割ったような感じですかね。普通においしかったです^^
友人に「いや~あんなに洗うのが大変だなんて思ってもみなかった。誰も言ってくれなかったし」と愚痴半分で言ったところ。
「そりゃ大変よ。でもみんなあの大変さは知ってるからだれも何も言わないんだよ」
フン、、なるほど、、、。承知の上で皆さん集めてるんですな。
来年またやるか、と言われたらちょっと迷うところですが・・・きっと1年たてばこの大変さも忘れてまた集めたくなっちゃいそうな気がします。「のど元過ぎれば熱さを忘れる」ですからね^^
というわけで、キノコ狩りの話でした。ちなみに今の風邪は、カルカラリンスクにて生まれて初めてテントで野宿し、明け方に冷え切ったせいで引いてしまった風邪です。もともとインドア派の人間がこういうアクティブな休暇に参加するといろんな弊害が起こるものですね。。苦笑