怠惰を極めた国モンテネグロの10の掟が日本人の常識を超えすぎている件

  • 投稿カテゴリー:セルビアの生活
  • 投稿の最終変更日:2023年1月2日
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モンテネグロ、アドリア海沿いの街コトル

モンテネグロっていう国を知っていますか?

旧ユーゴスラビア連邦の一部であり、2006年にセルビア・モンテネグロ共和国から独立した人口62万人(2013年)ほどの小さな国です。アドリア海沿いの風光明媚な景色が自慢で世界遺産もあり、お金持ちのロシア人がこぞって別荘を持つ観光地でもあります。

モンテネグロ、アドリア海沿いの街コトル

 

私はまだ観光するチャンスがなくて行っていないのですが、飛行機から少し見えたモンテネグロの海岸線の景色はハッと息をのむものがありました。そんな美しい国モンテネグロですが、彼らの国民性についてはある名高い特徴があります。

 

それが怠惰。

 

隣国のセルビア人(自分たちのことを怠け者だと自虐的に呼ぶことがある)から見ても、「モンテネグロ人=怠惰」というイメージはしっかりあるようです。

といっても、私が知っている数人のモンテネグロ人の中には「この人、本当に怠惰だなぁ」と思う人はいないのですし、そもそも「どれくらい怠惰なのか」なんていうのは中々図りづらいもの。人にだってよりますよね。

 

が・・・・去年のある日、夫がぷぷっと笑いをこらえつつ「これはスゴイ」と見せてきたのが

「モンテネグロの十戒」

 

 

十戒って…そんな大そうなものがモンテネグロにあるのかと思いますが、衝撃的なのはその内容。

「本当にモンテネグロ人は怠け者。というよりを怠惰を愛する人たちなのかもしれない。」という気がしてきます。

 

以下が情報源となるサイトにあったモンテネグロ語のオリジナルバージョンとロシア語訳。

モンテネグロには前述のとおり美しい海沿いの土地に別荘を買うお金持ちのロシア人が結構いるようで、ロシア語でのモンテネグロ情報(観光情報から生活事情、モンテネグロ人との揉め事まで)は豊富なようです。ロシア語を勉強している方はぜひ引用元サイトもご覧ください。

 


1. Человек рождается утомлённым, и живет, чтобы отдыхать
2. Люби кровать свою, как самого себя
3. Днём отдыхай, чтобы ночью ты мог спать
4. Не работай — работа убивает
5. Если увидишь отдыхающего — помоги ему
6. Работай меньше, чем можешь, а если вообще что-то можешь, пусть другой этим займётся
7. В тени — спасение. Отдыхая в её объятиях, ещё никто не умер
8. Труд ведет к болезням — не умри молодым
9. Если у тебя внезапно появится желание работать, сядь и успокойся, оно пройдёт само
10. Если увидишь выпивающих и закусывающих — присоединяйся. А если увидишь работающих — немедленно уходи: их нельзя беспокоить
引用元: http://my-montenegro.ru/10-zapovedey/

 

 

そして以下が和訳。

 

1.人間は疲れて生まれてくる。そして休むために生きているのだ。

2.自分自身のように自分の布団を愛せ

3.夜よく眠れるよう日中は休息すべし

4.働くな。仕事はあなたを死に追いやるのだ

5.休息している人を見たなら、助けを差し伸べなさい

6.できるだけ少なく働きなさい。もしできるなら他の人にやらせなさい

7.木陰は救いである。そこで休むものは未だかつて死んだことがない

8.労働はあなたを病いへと導く。若いうちに死んではいけない

9.もし突然に働きたいという願いが沸き起こったなら、まず座り、冷静になれ。そのうちその願いは消えるだろう

10.飲み、食べている人たちを見つけたなら、彼らに加わりなさい。働いている人を見たなら、すぐさま遠ざかりなさい。彼らを邪魔してはいけないのだ

 

 

いかがでしたか?

私は何度読んでも「いやいや…こんな生き方でいいの??」っていう思いと、驚きと笑いが複雑にこみ上げてきます(笑)。

 

もちろん、これはジョークで作られたものではあるのですが、彼らのメンタリティを反映したものであることは言うまでもありません。しかもモンテネグロ人はこの十戒を自分たちの笑いネタとして観光客に披露することもよくあるそうな。

 

セルビア人も「働きすぎは奴隷みたいでよくない」というのがメンタリティに染みついている、という話は聞いたことがあるので、どうもこのバルカン半島の人たちには 「ガツガツ働かずに暮らしている=豊か」 みたいな構図があるのかもしれません。

 

さらなる情報として、毎年モンテネグロでは「怠け者コンテスト」みたいなのが開催されるそうです。

文字通り参加者のうち「だれが一番怠惰か」を競うもので、ただ野外のマットレスに横になり、どれだけ長く何もせずに横になったままでいられるかを競うモノらしい。

2016年10月開催のコンテストについてのロシア語の情報はこちら(コンテストの様子の写真あり)
→ В Черногории пройдет чемпионат по лени

※夫から仕入れた情報によると2016年度は、23時間横になり続けた人が優勝して200ユーロの賞金をもらったとのこと…。スゴイね。

 

ここまでくるともう何も言えません。

 

勤勉が高く評価される日本の真逆のような国が存在するということを知っただけでも人生の収穫ということで。

今年あたりは行ってみたい。未踏の怠惰の国、モンテネグロ。

3件のコメントがあります

  1. Hiroshi Miura

    力 ぬけました^^

  2. Fliegenpilzlied

    この十戒は冗談じゃなく、使い捨ての労働環境の国なら手本とすべきじゃないかと一瞬本気で思いました。こんなことは大きな声では言えませんが。

  3. とのパンダ

    すばらしい、怠け者コンテストの優勝者はある意味勤勉なのかも知れません。

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