今日は「アジア系の顔」をした「日本人」の住み心地について、以前住んでいたカザフスタンと現在のセルビアでの違いを考えてみました。どちらも日本人が多くないニッチな国ですが、基本的には日本人に対して好意的な印象を持ってくれている人が多いです。

しかし、人種の構成も国の位置も全然違うので、住んでみると「アジア系の顔」をしていること、「日本人」であることに対する自分の立ち位置が違うような感じがします。

自分の中でのちょっとした違和感を理解すべく、こういう記事を書くことにしました。

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カザフスタンでの日本人

カザフスタンの人口の約半分を占めるのがカザフ人。中部から北部ではロシア人その他の白人系の割合も高くなりますが、国としては中央アジアに位置します。主要民族はアジア系のカザフ人(カザフ民族)。そもそもカザフ人が日本人にかなり似ているモンゴル系で、それに加えて韓国人もたくさんいるため、街を歩いていても日本人だと思われることは一度もなかったです。

街中で現地の人の中に紛れ込めるというのが意外にも便利で、変に日本人だからと特別扱いされたり、危ない目に遭うような心配もなく街中を歩けたのは大きなメリット。

ただ、口を開いてからが問題。「変な訛りのあるロシア語を話す人だ」と違和感のある顔で見られることがよくありました^^;

しかし大抵の場合、自分が日本人だと言うと、相手の顔がパッと 明るくなり、「日本人に初めて会った!」「日本人がどうしてこんな国にいるの?」「日本人なのにロシア語上手ね」「日本人は勤勉だ。アジアの中であれほど経済的に成長し、素晴らしいテクノロジーを生み出している国はない」などと褒めてくれることが多かったので、一般の人々との対人関係が嫌になることはありませんでした。(初対面で一瞬起きる、相手の顔の曇りが何とも言えなかったですが笑)

ただ南部の大都市アルマティでは身に着けているもので日本人と分かられ、スリやぼったくりに遭う可能性が高いです。南部はメンタリティがだいぶ違うので旅行や仕事でアルマティに行く方は要注意。私もぼったくられました(涙)

 

また、カザフスタンにはかつて抑留者として、現地の都市の建設のための強制労働を課されていた日本人がおり、「劣悪な環境下での強制労働であるにもかかわらず、非常に質の良い仕事をしてくれた」という記憶が皆の中に残っている。実際、日本人が建てた家や道路は今も至る所にあり、質が高いので日本人が建てた家をあえて購入したがる人もいます。

 

カザフスタンでは【アジア系】という仲間意識があり、そのうえで日本人の勤勉さや真面目さを評価している、という感じでしょうか。

現地では「昔カザフ人と日本人は同じ民族だった。魚好きは日本へ渡り、肉好きは大陸に残った」なんていう言い伝えもあるようです。確かに顔が似ているので納得できるところもあります^^

ちなみに、カザフ料理はもちろん肉ばっかりですが、実はカザフスタンには寿司好きな人も多く(特にロシア人)、仲良くなった人には大抵お寿司(巻きずし)でおもてなしすると非常に喜ばれます。韓国人も多いためか、醤油の味付けも好きで、食文化という点でも共通するところがありますね。

 

セルビアでの日本人

街に出ればそこはヨーロッパ。アジア系は少数派で、大抵の場合、現地で商売をしている中国人であることが多いです。あとは韓国や中国からの旅行者、たまに日本からのバックパッカーという感じでしょうか。なので、どこに行くにしても外見だけで目立ってしまう感は否めません。

しかし、アジア系の顔だから嫌な思いをするのか、というとそんなことはありません。大抵の場合は、現地の人と同じように扱ってくれます。

何度か、裏通りを歩いていたときにアルバニア系かロマニー(ジプシー)の人たちが集まっており、私を見て「コンニチハ?コンニチハ?」と少しからかう感じで言って来たり、中国語風のイントネーションで「ウォ~イェチェンジェー」みたいな(特に意味のない)声を発するなどということがありましたが…。そんなのは無視です(笑)

私が思うには、セルビア人は外国人に対してオープンで偏りのない見方をする人が多く、その他の民族の中で時々、前述のようにアジア系をからかうような行為をする人たちがいる感じがします。歴史的にも、様々な人種や民族の中で抑圧されることもあったためでしょうか。「セルビア人は外国人に優しい」という感じが本当にします。

実際、難民がアフリカやシリア、アフガニスタンなどから流れてきたときも、セルビアでは周辺諸国で起こったような、難民に対するひどい扱いはなく、逆に食料や宿を提供したり、無料で使えるWIfiを用意してあげたりと親切でした。

セルビア人はアジア人だろうが何だろうが関係なく道を訪ねてくるし、スーパーに行けば「このパンの値段はどこに書いてあるのかしら?」と聞いてきたり、「普通」に接してくれます。そういうところがとても居心地が良い。

 

しかし食になるとこれは別で、日本の寿司という「生魚」を使った料理は「理解に苦しむ。とてもじゃないけど食べれない」といった感じ。セルビアは農業・酪農が発達しており、常に新鮮でおいしい野菜や肉、乳製品が食べれるため、その食文化に誇りを持っている感じがします。(誇って全然良いレベルなので文句は言わないですが)
魚が大好きという人も時々いますが、生魚が好きな人はかなり限定的。寿司屋もカザフスタンやロシアのようにしょっちゅう見かけることはないですね。日本の食文化は生理的に受け入れがたい部分があるようです^^;

 

セルビアの場合、【アジア系】は外見では目立つけど、それが原因で特別扱い(良い意味・悪い意味含めて)されることはあまりないと思います。言葉の面では、見た目からして外国人なのが丸わかりなので、たどたどしいセルビア語を使っても大らかに応対してくれます(笑)

日本人と分かれば、やはりカザフスタンと同じように「日本人は勤勉で素晴らしいテクノロジーを発明している」などと褒めてくれる。日本から経済的な援助もかなり受けているようで、そういうのもあって日本人に好意的なのかもしれません。

まとめ

ありがたいことに、これまで住んでいたカザフスタンでも、今滞在中のセルビアでも、人種差別的なことを経験したことはほどんどありません。ほぼゼロと言ってもいいくらいです。

ただ、カザフスタンは年々ナショナリズムが強くなってきており、現地に長年住んでいるロシア人も住み心地の悪さが原因でロシアやベラルーシその他の国へ移住しているのが現状。一般の人々とは仲良くなれても「この国では外国人は歓迎されない」と移民警察局でハッキリ言われたことがあるくらい、外国人への規制は厳しく、常に管理されている感じです。そういう意味では決して楽に住める場所ではなかったです。

セルビアもEU加盟を目標にいろんな面で規制を強化してきているところがあり、現地に7年住んでいるロシア人の話では、「ここ数年、色々厳しくなった」とのことですが、ビザの手続きをする移民警察局の人々の対応の仕方は「普通」だと思います。ビザの更新のたびにお金がとられるというデメリットはありますが、ある意味「正当にお金さえ払えば」住めるので、それはそれでありがたいことでもあります。

自分がちゃんとセルビア語を覚えて、アジア系の顔をしているということも忘れれば(笑)、現地の人と変わりない生活ができるだろうな、というのが今のところの感想。セルビア生活、なかなか気に入ってます^^ これから半年、一年と住んでいったらどうなるのか。それはその時また記事にしたいと思います。